ソーシャル・キャピタル

ソーシャル・キャピタルとは組織の中に存在する関係性の質や強さのことです。日本語では「社会関係資本」と訳されます。1993年にアメリカの政治学者ロバート・パットナムが、著書の中でイタリアの南部と北部で州政府の統治効果に格差があるのは、ソーシャル・キャピタルの蓄積の違いによると指南し、それらは、「規範」「信頼」「ネットワーク」によって成立すると説きました。この調査発表をもとに、その後10年に渡って、ソーシャル・キャピタルの議論は様々な分野へ急速に広まっています。同じだけの人数、同じだけの資金が与えられている組織であっても、組織内の規範や信頼関係(ソーシャル・キャピタル)がしっかりしていないと、活動の成果に大きな差が生まれてくるといわれています。また、ソーシャル・キャピタルは、上下関係の厳しい垂直的な人間関係ではなく、平等主義的な水平的人間関係の中で、その効率性が高められるとされています。